後半、10分が過ぎた頃、慶悟は足に違和感を感じた。
少し足首を回してみたが痛くはないが…そのまま続けていると滑って転倒してしまった。
「えっ?」
自分でも訳がわからず、仲間に引っ張られてコート外に出されたのだ。
何が起こった?
後半が終わりチームの代表が寄ってきた。
「捻挫か?」
「わからん」
「医者だろ(笑)」
「医者でも自分が経験した事がないのはわかんねぇよー、滑ったのは確かだが捻挫ならもっと痛いと思うんだよな、痛みはなくて、アキレスでもない…自分がびっくりしてる」
「滑った感じだったな」
ベンチにいた仲間が教えてくれた。
あと1試合予定していたが慶悟は帰る事に…
「ごめん」
「せっかく来れたのにな、まあしっかり治せ」
「ありがとう」
「慶悟、スポーツ保険かけてるから病院行ったら連絡くれよな」
「わかった、じゃあ、みんな頑張れよ、怪我するなよ」
「お前に言われたかねぇ(笑)」
慶悟は明るく両手を振ってメンバーから離れた。
タクシーを拾い総合病院に結局戻った。
整形外科の入院棟に鍋島(なべしま)先生がいて
「鍋先生、すみません、足やっちゃったみたいです」
「お前朝帰っただろ、何やったんだよ」
「今日フットサルの試合で滑ったみたいで転んじゃって…」
「アキレスか?」
「いえ、音はしてないので、あまり痛みもなく」
座ってみろと椅子に座り触診をされた。
「救急扱いになるぞ」
「はい、月曜日はみんな忙しいですし、火曜日にオペの助手に入らないといけなくて…診断と処置を早くした方がいいと思ったので家に帰らずに戻りました」
そうだなと鍋先生は看護師を呼び書類を用意してくれた。



