「こ、こんばんは」
「こんばんは」
「鍵を早く返さなきゃと思いまして…」
「あー、もしかして昨日も来てくれた?」
「はい、あっ、暇だったので全然大丈夫です」
お昼も来たとはさすがに言えなかった。
「あれから帰れてなくて、さっき帰ってきて綺麗になっていた風呂に入ってたんだ」
「お忙しいんですね」
「まぁ、あっ、そうだ少し時間ある?」
「あっ、はい」
「ここじゃなんだから上がって」
「よろしいんですか?」
「うん、聞きたい事があるし」
慶悟はリビングのソファに座ってと促した。
「狭くてごめんね」
「いえ…お邪魔します」
ソファに座ると目の前には自分が書いたメモがそのまま置いてあった。
「はい、コーヒー飲める?」
「あっ、ありがとうございます」
缶コーヒーを渡されて美麗の隣に慶悟は座った。
また石鹸の匂いがする。
缶を開けようと親指をプルタブに持っていったがパチンパチンと開かない。
昨日爪を切りすぎたかなと美麗は自分の親指を見ていると、隣りから缶を開けてくれたのだ。
「すみません、ありがとうございます」
「いいよ」
ごくんと1口コーヒーを含んだ。



