迷子のまま

私は嫌な子でした

疑い深くて
ひねくれていて

裏切られることが怖くて
人の善意を信じきることもできず

何かを得る為に必死で努力したこともない癖に
頑張っている人をどこかで馬鹿にして

出来ない理由ばかり探しながら
自分だけ大人みたいな顔をして

平凡でつまらない毎日に飽き飽きしながら

誰かの敷いたレールの上を
誰とも競わず一人で歩いていくことで
誰にも傷つけられずにいたいと願う

弱虫でちっぽけな
情けない子でした




あなたと会って
あなたに恋をして
あなたと笑って
あなたと恋をして

私の世界は全てが変わりました


キラキラと

色と音も匂いも空気も
すべてが鮮やかで愛おしくて

生きている意味を
生きている尊さを

私は知ることができました




そして

なぜあのままでいさせてくれなかったのでしょうか

あんなにも用心に用心を重ねて
自分の心を守っていたのに

いつかは全てが失われることを
本当は知っていたのに

そんな幸せが来るわけないと
人生を諦めていたのに

なぜそのまま
何も信じない私のまま

あの日々を



神様からのプレゼントみたいな
キラキラした日々を
幸せの塊のような
キラキラした日々を

何も信じない私のまま
受け止めれば良かったのに

そうしたら
きっと



もっと大切にできたのに

もっと隅々まで愛おしく思ったのに

もっと傷ついたとしても

もっと全部覚えていられただろうに

いつかは全部失うと

なんで忘れてしまってたのだろう