「祥也……。俺が相川に出会ったからって、変わるも何もねぇだろ?
俺は、昔と変わってねぇよ」

「祥也……。啓輔、気付いてないわね。
だいたいねぇ、あんたが女を好きになること自体で変わったんだけど?それとね、笑顔が増えたのよ」

「そうそう、最近、昔よりモテてるのも、啓輔に昔より表情がやわらかくなったから。
全部舞希ちゃんのおかげだと俺は思うけどな」

「……だから、最近うっせぇのか」

「自覚がなかったっていうのもすばらしいわね。

祥也と啓輔、後で椎葉ちゃんと相川ちゃん紹介してちょうだい!」

「「い・や・だ」」

 俺と祥也が同時に口を開く。


「……別にいいでしょう?!そのくらい。減るもんじゃないんだから」

「絶対千紗は、優衣見たら襲うからだめだっ!」

「……そんなに可愛いのね?
そうよね、祥也が苦労して手に入れた子だものね……」

 千紗がニヤリと笑ったのを俺は見逃さなかった。