オレンジ色の奇跡



 ………え?

 綺麗に巻かれ、2つに結っている明るい茶色の髪の毛が、あたしの頬に触れる。

 息が上がって体が呼吸に合わせて揺れているのが、体に伝わって、熱くなる。

「舞希っ。どうしたの?!何で、こんなところにいるの?!」

「……梨海?」

 ふと、顔を上げて時計を見ると午後2時をさしていた。

「……ねぇ、梨海。あたし、どうしよう」

「舞希?」

「あたし、ね、別れようって言われちゃったの…」

「……えっ」

「岩佐先輩が、もう、関わるなって」

「ちょっ、舞希?!大丈夫っ?!」

 ストン、と膝の力が抜けた。

 梨海の手があたしの腕を掴んでいる部分がじわりと熱く、そこが心臓なんじゃないかな、なんて思うほど脈打ってる。

 あ、れ……?

 涙が止まんない……。
 今ごろ泣いたって遅いのに、別れたくないって言えなかったのに、何でよ、何でっ。