オレンジ色の奇跡



◆……

 珍しいくらいのスッキリとした目覚め。

 起きた瞬間、体中から元気があふれる感じ。

 そういえば、夢も気持ち良かったし、だんだんと回復してきてるってことかな?

「んーっ!!いい天気っ」

 シャーっといきおいよくカーテンを開け、ついでに窓も開ける。

 風は冷たいけど入ってきた新鮮な風に揺られ、花の香りが部屋中に広まり、病院じゃないみたい。

 いつも通りの看護師さんに、朝ごはん。

 ご飯を食べ終え、歯を磨いた後は手櫛で髪の毛を整え、大切なネックレスに触れる。

 今日こそは連絡が取れますように。

 スライド式の携帯を握りしめ、談話室へ脚を進める。

 談話室に入ってみれば、最近仲良くなったおばあちゃんにおじいちゃんが、すでに会話に花を咲かせていた。

「舞希ちゃん、おはよう」

「おはよう、さっちゃん」

「今日も電話かい?」

「うんっ」

 一番仲の良いおばあちゃんのサチコさん――さっちゃんは、よく飴をくれる。

 とても優しいおばあちゃんで、ホントに大好き。