オレンジ色の奇跡



「はいはい。分かりましたよ。相川家のお姫様」

「あははっ」

「あー、でも良かったな。舞希が元気で」

「ホント、ホント。
あ、そういえばさ。親父とお袋、今日アメリカに戻るんだって」

「そうなの?」

「あぁ。舞希が入院し始めた次の日くらいからこっちに来てて仕事がたまっちまったんだと。
まだ、心配だけど、デカイ仕事が入ったらしくって」

「あと、今度アメリカ来いだってさ。啓輔を連れて」

「…………」

 岩佐先輩………。

 さっき朔兄達に連絡を取ったとき、一緒に電話しようか迷った挙げ句。

 ………電話、出来なかった。

「啓輔と何かあった?」

「え?……あ、ううん。何もないよ」

「……ふーん」

 少し目を細めた晴兄は、あたしと岩佐先輩との間で何かあったと、感付いてるみたい。

 そんな晴兄とは対称的に、未だあたしにくっついてる朔兄。