オレンジ色の奇跡



「はぁー。お前は悪くねぇって言ってんだろ?
舞希が、許すって言えばこのシスコン兄貴が救われるんだよ」

「晴樹、シスコンは言い過ぎなんじゃな」
「朔兄………」

「ん?」

「ウサたん買って?カズくんに買ってもらったぬいぐるみ。
朔兄、壊したでしょ?」

 朔兄の背中に手を回し抱きしめ返す。

 久しぶりに抱きしめた大きい背中。

 それに、安心できる幸せ。

「……壊したっけ?っていうか、高2にもなってウサたんって……」

「ありえねぇよな」

「いいから、買って?そしたら、許すから。
あと、ね?
大嫌いなんて言ってごめんなさい」

「分かったから、さ。その、ウサたんってどれでもいいの?」

「真っ白でふわふわで首元に淡いピンクのリボンがついてるのがいい」

「わあー!難しいな」

「見つけてね?あたしと朔兄と晴兄とカズくんの繋がりなんだから」

 カズくんが望まないなら、あたしは自分を責めて生きることはやめる。

 その代わりに、精一杯生きてやる。

 だから、天国で見守ってて?

 あたしが、そっちに行ったときに、たくさん謝るから。

 自分を責めるのは期間延長ってことで。