オレンジ色の奇跡



「…なぁ、舞希」

 沈黙になりつつあった空気を変えたのは朔兄。

「ごめんな?和広のこと伝えなくて」

「もう、いいの。寛子ちゃんから聞いた」

「でも!」

「お兄ちゃん達は悪くない。だって、カズくんに言われたんでしょ?」

「………」

「カズくんとの約束を守った。ただ、それだけ」

「和広の約束を守ったんじゃねぇよ。俺達は、言えなかったんだ」

「だとしてもね、晴兄。悪いのは、お兄ちゃん達じゃない。
………全てあたしが悪いの」

 朔兄と晴兄は、二人して「違うっ」と、叫び立ち上がった。

 だって、そうなんだもん。

 あたしが、悪いんだよ?

 立ち上がったままのお兄ちゃん達に座るよう促す。