オレンジ色の奇跡



『ほら、さ。
舞希ちゃん、今アメリカでしょ?
朔真とかと電話してケンカしたとしても、“大嫌い”は言っちゃダメだからね?

ホント、あの時慰めるの大変だったんだから。

そうそう!
話、戻るんだけど、僕さ。

寛子にプロポーズしようと思って。

ちゃんと、婚約指輪も用意してあんだ。

隠してる場所?それはね』

 ここで――2枚の途中で。

 しかも、婚約指輪の場所を謎にしたまま終わっていた。

 書き途中だったんだ……。

 寛子ちゃんこの手紙読んで泣いたのかな?

 ぽつり、ぽつりと涙が染みてふやけてる部分がある。

 それに、あたしは。

 『朔真とかと電話してケンカしたとしても、“大嫌い”は言っちゃダメだからね?』

 謝らなきゃ……。

 今まで我慢させてきたことを謝らなきゃ。