オレンジ色の奇跡






 次の日の朝、朔真さんから連絡があり「峠は越したがまだ意識は戻っていない」とのこと。

 一応、峠を越えたことに安心して再び泣き出す椎葉を七瀬があやし、一旦家に帰っていった。

 泣き腫らした顔を冷まし着替えたら病院に行くらしい。

「舞希ちゃん、良かったね」

「あぁ。後は、意識さえ戻ってくれれば」

「啓輔も行くだろ?」

「……………」

「愛する人の所へ行かないつもり?」

「…………俺は、舞希の意識が戻ってから会いに行く」

 別に意地を張ってるわけじゃない。

 ただ、許されない気がするんだ。

「まだ、変なこと考えてる?」

「…違う。ただ、自分への罰」

「………そういう趣味?」

「んなわけねぇよ」

 俺は祥也を軽く蹴った後、自宅に向かった。