オレンジ色の奇跡



「なんで、スーツ着てるの?」

「似合うだろ?」

「似合うけどさ!なんで?」

「これから面接!」

「そうなの?!」

「おう!ちなみに俺は、A and K」

「ウソ!!お父さんの会社!ユウにぃは?」

「俺は商社」

「へぇー!」

 タケちゃんもユウにぃも昔とは打って変わって別人みたい。

「おいおいおい!俺にも聞いてよぉー!」

「モヤシの将来の夢は?」

「将来の夢かよ!まぁ、そうなんだけどさ。俺は、マネージャーになるんだ!」

「誰の?」

「芸人の」

「……おめでとう、モヤシ」

 うん。モヤシはやっぱりモヤシだ。

 なんだか、ほっとするな。

 あたしを小さい頃から知っていて、今でも声かけてくれて……。