「……はぁー」
ブランコの鎖を握りながらため息をつく。
ゆっくりと重い頭を上げると、ビッシリとスーツを着こんだ男性3人が前から歩いて来るのが見えた。
あたしと、目が合うと駆け足で寄ってくる。
「「「よお!舞希ちゃん」」」
声を揃えて呼ぶ声は、ひどく懐かしくて自然と笑みが零れる。
「タケちゃん、ユウにぃ、モヤシ!!」
「覚えてたかー」
「タケちゃん、当たり前だよ!」
「随分とデカくなったな!」
「ユウにぃ変わってないねー」
「まだ、モヤシって呼ぶのか!?」
「だって、モヤシの本当の名前知らないもん!」
5年ぶりに会った、タケちゃん、ユウにぃ、モヤシの三人は朔兄と晴兄のお友達。
赤毛だったタケちゃん、ピアスだらけだったユウにぃ、金髪坊主だったモヤシ。
でも三人が三人とも、髪の毛を真っ黒にしてスーツを着てる。

