「……怒ってる理由、話してくれますか?」
できることなら話したくない。
小せぇ男だなって思われたくねぇから。
どうすればいいか悩みしばらく沈黙が続く。
痺れを切らした舞希が手の甲で、頬を伝った涙をこすりながら「…もういい」と呟いた。
音も立てずに立ち上がり足早に俺の前から去った舞希の足音の後に、ガチャンと玄関の閉まる音が響く。
「え?ま、舞希!!」
俺の声は、舞希の背中を追わずに玄関のドアに跳ねとばされた。
「………まじかよ」
ソファーの上に倒れこむように寝そべり腕で顔を覆う。
困ったことになったな。
俺が、嫉妬してた、なんて言えるわけねぇし。
だからって、嫉妬してたことを言わずに、敬語やめろって言ってもな……。
即答で「イヤです」っていわれそうだし?

