オレンジ色の奇跡



 コンビニから出てきた岩佐先輩に、いきおいよく頭を下げる。

「ごめんなさい!井上くんと話し込んで待たせて……。ごめんなさい!」

「…………」

 あ、無視ですか?
 そんなに怒ってるんですか。

 もしかして、岩佐先輩『お友達発言』に怒ってる?

「あ、あと!『友達の家が近いの?』って聞かれた時、曖昧に答えてすみませんでした!」

 もう、何で怒ってるのか分かんない。

 ゆ、許してくれなかったら……、なんて考えたくないっ!!

「……はぁー」

 わ、わ、わ!
 ついに、呆れた?

「う"ぇっ?!!」

 首がクッと絞まる感覚と共に頭が上がる。

 うほー。絞殺、と来ましたか!?

「さっさと頭上げろ」

 あたしの着ていたパーカーワンピースに付いているフードを掴んでいる岩佐先輩。

 あ、フードを引っ張ったんですか。

「あ、はい…」

 あたしが抱えて持っていたコンビニ袋を、軽々とあたしから取り上げ「……帰るぞ」と呟いた。

 ………怒ってるのに、優しいって何なんだろ?