オレンジ色の奇跡



 岩佐先輩のマンションから約10分。

 コンビニ特有のチャイム音が響く中、岩佐先輩に続いて暖かい店内に入っていく。

 入って左にコピー機、右に雑誌。真っ直ぐ前を見るとおにぎり。
 そして、レジには、肉まんあんまん、おでん!

 うーん!お腹減った!

 じわり、と口の中が潤うのがわかる。

「何食う?」

 おにぎりの棚とサンドウィッチの棚のちょうど間くらいに立ち、振り返る。

「じゃあ…そこの棚、一番右のサラダにおにぎり2個取ってください」

「少なっ。おにぎりの中身は?」

「コンブととり五目で」

「りょーかい」

 と、言いつつ頼んだ品物をあたしに渡そうとしない。

 不思議に思い、岩佐先輩の服の裾を引っ張り、ムッとした表情を見せた。