オレンジ色の奇跡



◆……

 ぼんやりする中、大きな腕の中にいる感覚。

 ぎゅっと身体が抱き寄せられた。

「………ん」

 ゆっくりと目を開くと目の前には薄い生地で出来た柔らかいTシャツ。

 不思議に思い顔を上げると、眠っている岩佐先輩。

「………かわい」

 眠っている岩佐先輩は、こんなにも可愛いのかと、頬を緩めながら手を伸ばす。

 額から前髪まで撫で、頬に触れる。

 寝てるから分かんないよね?

 少しだけ布団の中で背伸びをして、岩佐先輩の唇に同じものを合わせた。

「ふふっ……」

 何だか自分のした行動に笑いが込み上げてくる。

 クスクス笑いながら自分の額を岩佐先輩の胸にくっつけ、手を背中に回して抱きしめた。