「イヤ……じゃない」
身体を持ち上げ、岩佐先輩の唇に自分のを重ねる。
触れるくらいのキスだけだったけど十分あたしの気持ちは伝わったと思う。
「嫌だって泣き叫んでも止めてられねぇからな」
「うん……」
珍しくふわっと優しく微笑む。
あたしの頭を何回か撫でた後、あたしの上から退くと体が宙に浮いた。
「きゃっ!」
驚いて岩佐先輩の首に手を巻き付ける。
いわゆるお姫様だっこ。
こんなことされるのは、小学生以来。
「重いから降ろしてっ」
「重くねぇよ。てか、軽い」
「はっ恥ずかしいからっ!」
「二人しかいねぇよ」
寝室のドアを開け、ベッドに向かう。

