オレンジ色の奇跡



「さみぃから中に入ろーぜ」

「うん……」

 あたしを先にダイニングに入れその後、岩佐先輩も中に入る。

 やけに、時計の針が動く音が耳につく。

 外があまりにも寒かったため室内が天国のように感じる。

「ココアでいいか?」

「はい」

 ドポドポとお湯が注がれる音に耳を傾けながらソファーに静かに腰を下ろした。

 手のひらには、さっきもらったネックレス。

 何度見ても頬が緩んでしまう。

「何、ニヤけてんだよ」

「ニヤけてませんよ」

 コト、とあたしの目の前にマグカップが置かれた。

「恥ずかしいからしまっとけ」

「ふふっ。やだ」

 カランと小さな音を立てテーブルに置き、代わりにマグカップを手に取り口に近づける。

 少し傾け甘く温かいココアを飲む。

 両手でマグカップを持ち、手を温めていると、岩佐先輩も隣に座る。