オレンジ色の奇跡




「はぁ……優衣、クリスマス空いてないのよ?」

 ―――クリスマス

 イルミネーションが凄く綺麗で、好きな人と一緒に過ごす………。

「あっ!!!」

「優衣、どうするのよっ?付き合ってはじめてのクリスマスなのよ!?神崎先輩も楽しみにしてるはずよ?」

「うぅ……どうしよう」

「ちゃんと話せば分かってくれるよ。神崎先輩だもん」

「………舞希ちゃん」

「甘いわよっ!二人ともっ!」

 ビシッと音が聞こえそうな勢いであたしと優衣を指さした。

「クリスマスは、男にとって最高のチャンスなのよ!!!
……これ以上、優衣には刺激が強すぎるわね。知りたかったら神崎先輩に聞けば教えてもらえるわよ、きっと」

 確かに、クリスマスに起きる“甘い行為”。

 ――優衣は分からないだろうな

 ただ、優衣は無知なだけなんだけどね……。


「梨海、ある意味“無知”って残酷ね…」

「えぇ、神崎先輩にとっては、ね」

 神崎先輩……。

 あたしたちは、敢えて優衣に“甘い行為”を教えませんから。

 だって、そのほうが優衣のことよく知れるでしょ?
 まぁ梨海は、目的が違うだろうけどね。

「……神崎先輩の困惑した顔が目に浮かぶわ」

 ほら、やっぱりね。

 梨海らしいって言えば良いのだろうけど……。