教室のドアが勢いよく開いた。
「おはようございます。今日からこのクラスでお世話になります、七瀬 葵です。」
現れたのは、クラスメイトの誰とも違う、異質なオーラを放つ男子だった。
茶髪の髪は光を浴びてキラキラと輝き、切れ長の二重の瞳は鋭くも人を惹きつける力を持っていた。
シャープな輪郭は彫刻のように整っており、その高身長と相まって、まるで絵画から抜け出してきたような、国宝級のイケメン。
「うわ、マジで王子様みたい...」
「転校生、かっこよすぎない？」
教室中がざわめき、女子たちの視線は釘付けになった。
私も、思わず息を呑んだ。
正直、今までこんなに整った顔をした人間を見たことがない。
