一人はピンクの、もう一人は黄緑のドレスをまとった女の子…そしてその後ろにもう一人。
黄色のドレスを着た女の子が恥ずかしそうに私を見つめていた。

『紹介するよ、ボクのハニー達…ハムとレタス、そしてマスタードさ!』

女の子の紹介を聞きながら、私は今一度サンドイッチを眺めた。
確かにパンにはうっすらとマスタードらしきものが塗られている。

「あっ、だから三人…」

妙に納得してしまった。
っていうかこのパン、四角関係かい。
私よりスゴいな…。
呆然とする私に女の子…今まで話していたパンの女の子が近寄る。

『例え世間が許さなくても、お姉さん達がよければそれでいいんじゃないかな?ボクは今が幸せだし、それでいいと思うんだけどなぁ』

「うーん……そう、かも……?」

まだ少しだけ引っかかるところはあるけど、実のところ解決の糸口が見えたのは確かだ。
目の前でダンスを始める女の子達を横目に、私はようやくサンドイッチにかじりつき、小腹を満たし、スマホを手に取った。