「それじゃあ、また来ますね!」
「いつでもお待ちしております、ありがとうございました~」
仲良く手を繋ぎながら店を出ていくお客様二人。
その背中を眺めながら、せっせとテーブルを拭く弟に近づく。
「お誕生日のサプライズかぁ、いいなあ~」
ちらり。
横目で視線を送ってみると、弟が「…なに?」と小さく返す。
「ほら、そういうのしたことないから~…ね?」
ちらり。
もう一度だけ視線を送る。
面倒くさそうな顔をした弟はグラスを手にしたまま俺を見つめた。
そしてきっぱりと言い放つ。
「…サプライズって、自分からねだるものではないと思うから…却下で」
「弟が冷たい!…うぅ、もういいですよ~だ」
ぐすん、ぐすん。
悲しみから顔をしわしわに歪ませながら店の奥へと移動を開始する。
「…なんて、言ったらサプライズにならないもんな…当日まで黙っておかなきゃ…」
「ん~?あれ、今、何か言った?」
弟を振り返る。
ん~?何かしゃべった気がしたんだけど…「別に何も」と返されたから、たぶん聞き間違えだろう。
あ~あ、サプライズしたかったし、されたかったなぁ~。
「いつでもお待ちしております、ありがとうございました~」
仲良く手を繋ぎながら店を出ていくお客様二人。
その背中を眺めながら、せっせとテーブルを拭く弟に近づく。
「お誕生日のサプライズかぁ、いいなあ~」
ちらり。
横目で視線を送ってみると、弟が「…なに?」と小さく返す。
「ほら、そういうのしたことないから~…ね?」
ちらり。
もう一度だけ視線を送る。
面倒くさそうな顔をした弟はグラスを手にしたまま俺を見つめた。
そしてきっぱりと言い放つ。
「…サプライズって、自分からねだるものではないと思うから…却下で」
「弟が冷たい!…うぅ、もういいですよ~だ」
ぐすん、ぐすん。
悲しみから顔をしわしわに歪ませながら店の奥へと移動を開始する。
「…なんて、言ったらサプライズにならないもんな…当日まで黙っておかなきゃ…」
「ん~?あれ、今、何か言った?」
弟を振り返る。
ん~?何かしゃべった気がしたんだけど…「別に何も」と返されたから、たぶん聞き間違えだろう。
あ~あ、サプライズしたかったし、されたかったなぁ~。



