ブルークレールのソワレ ー甘いお菓子と公爵様の甘い溺愛ー



ダニエルはマリーを抱いたまま背を地面に向けて飛び降りた。宙に浮いたかと思うと強い衝撃で肩から落ちていった。

ダニエルに抱かれたまましがみつていたマリーは、手を緩めて起き上がった。ダニエルの上に乗っていたのに気付くと体を離そうとした。するとダニエルがマリーの体を引き寄せて優しく抱いた。

「動くな。痛みが増す」
「大丈夫ですか?」

マリーはダニエルの胸に顔を埋めていた。このままいては重くて傷が酷くなるのではないかと心配していた。

「大丈夫、このままいてくれ」

マリーは励ますように微笑んでダニエルにしがみついていた。ダニエルは粉々に破損した馬車を見て、危機を回避できたことにほっとしていた。それよりマリーが怪我をしていないか心配だった。抱きしめたまま聞いた。

「マリー、怪我はしていないか?」
「大丈夫です。ダニエル様の怪我は痛いですか?このまま、私がしがみついていては、傷口が悪化してしまいます」
「私は大丈夫だ。少し肩を打っただけだ」
 
 遠くから物音が聞こえてきたと思ったら大勢の兵士たちが現われた。隊員たちは馬から降りて隊長のダニエルのもとに近寄った。

「ダニエル隊長、ここでしたか」

マリーがダニエルに抱っこされているのを見て言った。

「マリオットも一緒か。あれマリーさんは?」
「お姉ちゃんは僕が逃がした。安全な所へいるよ」
「良かった」安心した兵士は思わず言った。
「何だ、マリオット、隊長に甘えているのか?」
「違うよ。隊長が助けてくれたんだ」
「お前たち、無駄口叩いてないで、取調べをするために宮殿へ帰るぞ」
「はい隊長」

マリーは近衛兵に抱きかかえられ地面に降ろしてもらった。。そしてダニエルの近くに行くと起き上がらそうと腕にさわる。

「うっ!」ダニエルは痛みのせいで小さな声でうめいた。