宮殿での会議が始まった。前回とは違い。夜会のマリーと踊った貴族たちの身元確認した報告だった。十名を全員調べた中で7名は、怪しい人物でないと判断した。残る3名はダニエルの親戚筋だった。
調べ上げた結果は、ダニエルの感で怪しいと思われる1名が引っかかった。それは遠縁の親戚でルーヴァロノワ侯爵家の養子のモリス・ド・ルーヴァロノワだ。子供のいない侯爵は優秀な人材を探し養子にしたそうだ。
それがモリスで女のように線が細く美しい。そこら辺の女性では敵わない程だ。一見男装の麗人かと思われる。
その容姿が印象付けるのか、情のない冷たさを感じるのだった。自分の美しさを知っていて、普段から美に対し強欲な執着が有るらしい。化粧も薄っすらしていて、スキンケア-や運動、食事までも管理し完璧な容姿を保っていた。
また頭も切れって侯爵家の運用する農場や土地までも管理して大きな利益を産み出している。ここまで完璧な男は見たことが無い。無性に何か嫌な匂いがするとダニエルは感じていたのだ。
この世に完璧な人間などいないとダニエルは思っていた。モリスはある意味人間味がない。それに完璧なことを成し遂げようとする人間は、汚いことをしているか、欠陥があって恐ろしい一面を隠しているかだ。
後者ならば得意分野を表にひけらかし、見えないように欠陥部分を潜めているだろう。これは恐ろしいことだ。そこでターゲットを絞りモリスをマークすることにした。

