ブルークレールのソワレ ー甘いお菓子と公爵様の甘い溺愛ー



額にキスをして部屋を出ようとした。行こうとするとブラウスの裾をマリーは寝たまま握って離さないでいる。引っ張って離そうとしたが離れない。

「ママ」

その言葉に離れられなくなり、仕方なく添い寝をした。頭を撫ぜて優しく語り掛けた。

「可哀そうに、必ず母親を探すから心配いらない」

マリーの綺麗な寝顔が近づきダニエルを抱き枕にして胸に抱きついた。悪い気はしなかったが、マリーを横にして我慢できるか自信がなかった。

「これは拷問に等しい。私のお姫様は試練を与えるな」
「ダニエル様、好きです」寝言もダニエルの心を鷲掴みにする。
「それは愛の告白か?目をみつめて、言って欲しいものだ」

ダニエルはマリーに抱きしめられたまま悶々とした時間が、早く過ぎて欲しいような、欲しくないような、複雑な気持ちで一夜を過ごした。夜が明ける頃にダニエルは眠りについた。


カーテンの隙間から光がマリーの目元に射していた。眩しさに目が覚めた。するとダニエルに抱きついていた。びっくりして服を着ているかシーツを剥いで体を見た。

子供の体に大きな白いドレスを着ていたのでほっとした。起こさないようにベッドから出ようと、ダニエルの腕からゆっくり離れた。ベッドから降りる時にドレスがダニエルの体に踏まれていた。抜け殻から出るように大きなドレスを脱いだ。

ベッドから小さな体を起こして静かに降りた。起こさないようにと、扉も音をたてずに開けて出て行った。外に出ると下着のまま急いで自分の部屋に戻った。部屋に入ってからも鼓動が煩いと両手で胸を押さえた。


 ダニエルはといえば眠りについたばかりだったので、マリーが着ていたドレスを抱いて眠っていた。寝返りをうった時に目が覚めた。マリーの抜け殻は、まだ温かく先程までいたことが確認できた。そのドレスを抱いていたのに気付いたのて、手から離して起き上がった。

「ドレスを抱いたまま寝ているとは、私はおかしいな・・・マリーは、もういないのか」

シーツを剥ぐってドレスだけを見て言った。そして出動する準備を始めた