ブルークレールのソワレ ー甘いお菓子と公爵様の甘い溺愛ー



  二人の間に入りダニエルはマリーの腰を抱いて移動しようとした。だがマリーはダニエルに気付き、両手で顔を挟み自分の方に向かせた。そして酔った勢いで苦情を言った。機嫌が悪く嫉妬心全開だったのだ。

「ダニエル様は、美しい者なら男だって愛するのですか?」
「マリー。相当、酔っているな」

マリーは手を離し真剣な顔で言った。縺れた足を解くように同じ場所を、1歩行ってはまた戻るを繰り返して静止できないでいた。

「酔っていません。正常です。私のことは好きでないんですか?」
「好きだ」
「噓です。じゃあ、何でいい感じで、あの美しい男性と踊ったんですか?」
「捜査のためだ。マリーいったいどれだけ飲んだんだ?」
「シャンパンを二杯です」
「それだけで、この状態なのか」
「だから酔っていません。私は怒っているんです」
「嫉妬してくれているのか」
「いいえ、あの美しい方と踊っているダニエル様を見ると無性に腹立たしいだけです」

ダニエルは嬉しそうに笑った。それを見てマリーは更に不機嫌になった。二人の会話を聞いてルミエーヌは疑問に思ってマリーに向かって言った。

「ちょっとマリー。ダニエル様と、どうなっているの?貴女は何者?何処へ行くの?」

とうとうダニエルに抱きかかえられて連れていかれた。それでもマリーはルミエーヌに話しかけていた。

「公爵邸に帰ります。ダニエル様の所です。お友達でしょ。遊びに来てくださいね」
「ええ、行くわよ。絶対に行くからね」
「はーい、待っています」

どういう状況か分からないまま約束をした。残されたルミエーヌはワクワクしてきた。何か面白いことが起きそうな予感があった。

「マリー、貴女といると楽しいわ」クスクス笑って先程のことを思い出していた。