一目惚れの彼は推しでした

コーヒーを飲みながら琉が続ける。
琉「この前のライブ、来てくれてありがとうごさいました。」
澪「ずっと棒立ちで申し訳なかったですが、楽しかったです。」
琉「はは、確かに棒立ちでしたね。」
澪「笑わないでくださいよ。」
琉「すみません、つい、昔の自分を思い出して。」
澪「昔の自分?」
琉「俺も初めて行ったバンドのライブが衝撃的で、棒立ちだったから。」
澪「そうなんですね。」
琉「皆のいろんな反応が見れると、俺っていろんな人に影響を与えられてるって感じて嬉しいんすよ。」
澪「す、すごいですね、その考え方。私にはその思考は無かったです。」
琉「ポジティブに見せるのが得意なだけですよ。」
澪「というと?」
琉「俺子どもの頃はいじられキャラだった。けど今思えば度が過ぎるやつもあって、嫌だって言えなかったんです。」
澪「私もです!どう言えばいいか分からなかったし、先生に相談しても何も変わらなかったので、ずっと耐えてました。」
琉「澪さんも?俺だけじゃないって思えて嬉しいです。」
澪「救われたのは私の方です。琉さん、ありがとうございます。」
琉「俺、ほぼ初対面の人にこんなこと話したの初めてです。澪さんの安心感がすごい...」
澪「実は私も琉さんにはなんでも話せそうって思ってます。」

2人の会話は2時間続いた。