放課後。

図書室の窓際でノートを開いた。


今までなら「どうせ無理」と思いながらやっていた問題。


でも今日は違う。


次は、80点。取れたらいいな。



思わずそんなことを考えてしまった。

――夢みたいな目標。


だけど、叶えたいと思った瞬間、鉛筆を握る手に力が入った。


私の努力は、もう“誰も見ていない”ものじゃない。



そう思えるだけで、ページをめくる音まで軽やかに聞こえた。