「こうなったって………じゃあ、なんでお前と同じ病室に……」
「空きがなかったんだって。看護師さんがごめんねーって話てたけど、「大丈夫。恋人ですから」って言ったら笑われちゃった」
舌を出して、笑って見せる愛。
「………馬鹿野郎。変なことほざくなよ。ガキ臭い」
「この長い病院生活、こういうユーモアがないとやっていけないの。特にここ、私の家みたいなもんだし」
「……家?どうゆうことだ?」
「だから、ここの病院長が私のお父さんでーーその娘って事」
「主治医もか?」
「勿論そうだよ。他に誰がいるって言うの?」
冷やかな風がなびく。
その目元は、伏せて入るがどこか遠い目をしていて。
けれどもすがるように。
「ちなみに、病状ってのは心臓病ってやつなんだー。やになっちゃうよね」
「そこまで、身を削る必要はない」
「でも、ずっと黙っておくのも、尺に触るし」
小さな体で、ベッドからひょいと降りたらーー彼女は目の前に来て覗き込んで。
「私ね、先生と同じカウンセラーさんだってことも知ってるんだ」
「お前………機密情報……どうして」
「それだけ父親の病院長は優秀で、全国の病院の事情を知り尽くすぐらい有力な人なの」
「医学界では、有名なのか?」
「悪魔って呼ばれてる。おー、怖い怖い!!お肌荒れちゃう」
お前はまだ10代だろ。
「でも、そんな人がなぜーーー俺と同じ病室に愛がいることを許可したんだろうか」
「二人に助け合ってほしい的な、思惑なんじゃなーい?」
「本当か?」
「多分嘘」
「どっちだよ………」
「でも、当人しかわかりようがないよそんなの」


