やっぱり君が好きだ

 始業式から一週間経ったある日。久々に部活があった。所属している卓球部は他の部活に比べ部活の日数が多い。正直、疲れることが多いがもうすぐで引退だから、という気持ちがあった。
 いつものように服を着替え、体育館に向かうと顧問の大谷先生が声を上げた。
「えー今日からこの卓球部に入ることになった、中学3年生の永谷君です。」
 突然の出来事に私は目が点になった。後ろを振り返ると体操服の陽人君がいた。少し照れくさそうに口を開く。
「永谷陽人です。卓球の経験はないですが、よろしくお願いします。」と言い、深く頭を下げた。夢にも思っていなかったことに胸が高鳴った。後ろから菜々に肩を叩かれた。
「花凛、運命じゃん。いっぱい話しなよ。」うん。と私は頷いた。
 大谷先生が陽人君と同じクラスの人を聞き、私と菜々は手を挙げた。
「じゃあ、白石と尾木は永谷君を教えてあげてな。頼んだぞ。」はい、と言い私たちは頷きあった。
 貸し出しようのラケットを受け取った陽人君は不安そうな顔をしていた。
「大丈夫大丈夫。私たちが頑張って教えるから、一緒に頑張ろ!」
 そう声をかけると少しだけ表情を緩めた。
「授業中も助けてくれて、部活でも、、、申し訳ないです。ほんとにいつもありがとうございます。」
 すごく礼儀正しすぎる。でも私は陽人君のためなら──なんだってする。
「いいの、いいの。気にしないで。じゃあ始めよっか。」
 ラケットを握り締め、練習を始めた。