制服世代

そう言われ、私も週末に家族で買い物に出掛け、その後はファミレスで食事したことを思い出す。

彼もまた、家族と一緒だったのだが、私が挨拶しようとしたら、逃げるように離れていった。

「あぁ。何かまずいことあったっけ?」

私が尋ねると、彼は少し戸惑った様子で、

「え⋯⋯奥居のほうこそ恥ずかしくないのかよ?」

「何が?」

「だから⋯⋯あー!もういいよ!」

何故か、彼は苛ついたように立ち去っていった。

「なんだありゃ?」

私がポカンとしていると、

「どうしたの?ケンカ?」

麻美に声をかけられた。

「いや?なんかよくわからない。麻美は週末どうしてた?」

「あ⋯⋯怒らないでね?同じ部活の子たちと映画館に⋯⋯」

「そうなんだ。でも、なんで私が怒るわけ?」

「だって⋯⋯。誤解しないでよ?私の親友は英玲奈なんだからね!?」