制服世代

その後の私は、高峰のことが気になる前の自分に戻るだけだった。

いつも通り、期末テストで悲惨な点数を取り、厳しい教師からは、みんなの前でガミガミ叱られ、クラスメイトにも笑われたが、てへへと笑って済ませるだけ。

夏休みが終わる頃には、もはや高峰に憧れていたことすら忘れてしまった。


もっとも、ブラスバンド部には、夏休みなんてないも同然。

コンクールに始まり、終戦記念日、運動会の練習⋯⋯下手クソな演奏を披露するイベントは次から次へとやってくるのだから。

今年のコンクールも銅賞。

どの学校も金銀銅のどれかになるので、銅賞とは、要するに“もっとがんばりま賞”ということ。

そんな弱小の部活なのに、夏休みもお盆と土日以外は毎日練習があったり、朝練までする意味があるのかはわからないが、私はみんなで一致団結し、何かを成し遂げることが結構好きだ。

単純だろうか?