「あ⋯⋯あった!」
間違いでないか、何度も受験番号を確かめる。
あれから一年の時が流れ、今日は、第一志望の商船の合格発表。
中学二年の段階では、全く救いのない成績だった私だが、高峰と一緒に勉強するようになってからは、選択肢が増えた。
志望校を決める時に、新しい担任からは、
「成績も上がったし、中の上の進学校か、水産高校よりも偏差値の高い、国立の商船も狙えるわね」
そう言われ、悩んだ末、商船を目指すことにした。
実は、今日、あることを約束している。
優等生の高峰は、推薦でさっさと県内トップの高校に合格。
ゆえに、私のほうが合格発表は遅い。
「合格発表の日、話があるの」
私は、高峰にそう伝えていた。
約束の場所は、初めて言葉を交わしたあの公園。
「落ちた時は、慰めてよ」
とも言っていたのだが、もうその必要はない。
一秒でも早く会いたいと思い、公園へと走ってゆく。
間違いでないか、何度も受験番号を確かめる。
あれから一年の時が流れ、今日は、第一志望の商船の合格発表。
中学二年の段階では、全く救いのない成績だった私だが、高峰と一緒に勉強するようになってからは、選択肢が増えた。
志望校を決める時に、新しい担任からは、
「成績も上がったし、中の上の進学校か、水産高校よりも偏差値の高い、国立の商船も狙えるわね」
そう言われ、悩んだ末、商船を目指すことにした。
実は、今日、あることを約束している。
優等生の高峰は、推薦でさっさと県内トップの高校に合格。
ゆえに、私のほうが合格発表は遅い。
「合格発表の日、話があるの」
私は、高峰にそう伝えていた。
約束の場所は、初めて言葉を交わしたあの公園。
「落ちた時は、慰めてよ」
とも言っていたのだが、もうその必要はない。
一秒でも早く会いたいと思い、公園へと走ってゆく。



