制服世代

少し勇気が要ったが、

「高峰ってさぁ、華奢に見えて、実はかなり力持ちなんだよ。ねえ?」

そう言うと、高峰は目を丸くしていた。

「今朝、私が溝に落ちたところ、助けてくれたんだ」

「へぇー!救世主だー!」

「やるじゃん!」

「てか、なんで溝に落ちるかね?」

それがきっかけで、今まであまり周りと話さなかった高峰は、自然に仲間たちと打ち解けていった。

ただ、せっかく打ち解けても、三学期は短く、もうじきクラス替えだ。

一年なんて、あっという間。

なんだか、淋しい⋯⋯。