制服世代

濡れ衣を着せられ、思わずカッとなる。

「ちょっと!誰がカンニングしたって言うの!?私はそんなことしてません!」

「じゃあ、試験勉強をしたとでも言うのか?」

「そうですよ!」

恥を忍んで主張したが、

「成績の伸び方があまりにも不自然じゃないか。隣の席は優秀な高峰だし、カンニングするにはいい席だな」

私は、怒りと失望で返す言葉が出てこなくて、必死で涙をこらえながら教師と睨み合っていた。

「先生。カンニングしたという証拠はあるんですか?」

冷たい口調でそう言ったのは高峰だった。

「証拠も何も、あまりに不自然だから言っているんだ」

「奥居さんがきちんと試験勉強をしたとは考えないんですか?普通は、まずそう思いますよね」

「こんなチャラチャラした生徒のことを誰が信じるか」

随分なことを言うものだ。

悔しくて悔しくて⋯⋯。

もし、私がもっと賢ければ、きちんと反論できたのに。