制服世代

高峰は可笑しそうに、

「そっか。早速だけど、今日の放課後はどう?」

「オッケー!」

「じゃあ、部活が終わったら、玄関で待ってる」

「了解!ありがと!」

強い味方が現れたことが嬉しくて、私は音楽室に戻る。



しかし、いつもは部員の誰かと一緒に帰っているので、それはどうしようか。

案の定、部活が終わると、仲間たちが、

「英玲奈、早く帰ろうよ」

そう声をかけてきた。

「あー⋯⋯ごめん!今日は先に帰ってて?」

「そう?じゃあね」

怪しまれることもなく、とりあえず安堵した。



友達が帰ったあと、私は玄関へと駆けてゆく。

「ごめん!遅くなって⋯⋯」

高峰は、穏やかに微笑んで、

「いいよ。じゃあ、行こうか」

初めて、高峰と一緒に帰ることになったのだが、なんだか人目が気になる⋯⋯。

誰にも見られていないといいのだけれど。

「ねえ、何処で勉強するの?」