制服世代

週末の夜。

「英玲奈、焼き肉でも食べに行くか」

父ちゃんに誘われ、嬉々として身支度をした。

思えば、いつからか兄ちゃんも家族で出かけるという時にも、

「俺はいいや」

と言うようになっていたことに気付いたが、焼き肉となれば話は別らしい。

私はというと、相変わらず何の抵抗もない。

確かに、派手に着飾って友達と出掛けるのも楽しいが、家族との時間も大切にしたいと思う。


焼き肉のチェーン店に着くと、私はガツガツ食べまくる。

「お前さぁ⋯⋯いくらなんでも食べすぎじゃね?」

兄ちゃんは呆れたように言う。

「自分だって同じぐらい食べてるじゃん」

「18の男は大体こんなもんだって。学校の女の子を見てても、お前の半分も食べないよ」

「しょうがないでしょ、お腹空いて仕方ないんだから」

去年、私は身長が10センチ伸びた。

2年生になってからも、まだ伸び続けている。