制服世代

これが、いつもの我が家の風景。

つくづく、平和だなと思う。

私は13歳で、まだ子供だ。

もし、いきなり高峰の家族と同じようなことが起こったとしても、私はそんな急に大人になれるだろうか。

他の同級生より子供の私が、そんなの無理に決まっている。



はじめて高峰と話した日、私にしては珍しく、夜遅くまで寝つくことができなかった。

案の定、翌朝はいつも以上に眠くて仕方ない。

授業中に、思い切り居眠りしてしまい、教師は激怒。

クラスメイトも笑っていて、いつものように、すいませーん!と、笑って済ませたものの、ふと高峰と目が合うと、なんだか妙に恥ずかしくなった。

不意に、高峰の席から丸めたメモが飛んでくる。

それを開くと、

「眠くなるのは自然なこと。気にすることないよ」

そう書かれてあった。

教室では、昨日あんなに話し込んだのが嘘のように、いつもと変わらない様子だったが、高峰の中では何かが変わったのだろうか。