この恋を運命にするために



 本当にわかりやすいくらいに素直で面白い。
 感情と表情が直結しているのかと思うくらいに。

 蘭ちゃんみたいな人のこと、裏表がないっていうんだろうな。


「蘭ちゃんって面白いよね」
「え、面白いこと言ったつもりないけど」
「いやー、面白いよ」
「なんとなく褒められてないのはわかる」
「なんで? 褒めてるじゃん」


 やっぱり蘭ちゃんと話してるのは楽しいな。
 裏がないから言葉通りに受け取ればいいので、すごく楽だ。

 感情のままに突っ走りがちなところは危なっかしいけど、嫌いじゃない。
 そして何よりかわいい。


「ところで蘭ちゃん、どうやって帰るの?」
「電車だけど?」
「俺車だから送るよ」
「えっ、そんなの悪いわ……!」
「ダメ。反省してるなら黙って送られて」
「っ、はい……」
「素直でよろしい」


 駐車場に移動して車に乗り込む。
「お邪魔します」と小さく呟いてから、蘭ちゃんは助手席に座る。
 隣から緊張している空気が伝わってくる。

 そういえば助手席に女の子乗せるのは初めてだな。
 彼女の緊張が伝わってくるか、こちらまで変に緊張してしまう。

 車なんて仕事で乗り慣れてるはずなのに、こんなに密室感あったか――?

 いや、安全運転だ。今は運転に集中せねば。

 それにしても、ずっと沈黙っていうのもな……。


「――ねぇ、なんか喋ってよ」
「えっ!? な、なんかって?」
「なんか面白いこと」
「はあ!?」