デート中に呼び出されたのは、ある企業で横領犯としてずっとマークしていた人物に動きがあり、その応援要請だった。
上手くいけば現行犯で押さえることができる。
読みは当たり、逮捕するに至った。
その後も事情聴取、報告書の作成、また新たな事件と仕事に追われる日々が続いた。
そんな風にしていたら、あのデートの日からあっという間に一週間が経っていた。
* * *
「――で? あのお嬢さんとはその後どうなんすか?」
「……栗田お前、他に話すことないの?」
「だ〜ってぇ、気になるじゃないですかぁ」
仕事がひと段落し、漆原さんと栗田と軽く飲みに行った時のこと。
相変わらず栗田は恋バナをしたがる。
「どうもこうもない。一度会ったけど、それっきりだよ」
「えっ、連絡してないんですか」
「そんな暇なかっただろ」
あれ以来蘭ちゃんとは連絡していない。
蘭ちゃんから連絡がくることもなかった。
「もう愛想尽かされちゃったんですねー」
「なんでそうなるんだよ」
栗田の物言いにイラッとした。
「向こうだって忙しいんだろ」
「でもやっと落ち着いたんだし、連絡してみたらどうだ?」
「まあ確かに」
漆原さんに言われ、メッセージ画面を開く。
デートを中断させることになってしまったし、お詫びも兼ねて食事にでも誘ってみるか。



