「なあ、あれで本当によかったのか」
フレデリックと話が終わり、自分の部屋に来たアリシアにフレンが話しかける。
「……フレデリック様が信じろというのなら、信じるしかありません」
眉を下げて悲しげに微笑むアリシアを見て、フレンは静かに拳を握りしめた。
「フレン様は、未来からいらっしゃったのですよね?」
「あ?ああ」
「でしたら、メリッサとフレデリック様……つまりフレン様の若い頃に二人が何を話していたかをご存知なんですよね?」
アリシアの問いに、フレンは罰の悪そうな顔をして視線を逸らす。
(やっぱり、二人には何かあるんだわ)
アリシアの胸の中にまた黒いモヤのようなものがどんどん覆いかぶさっていく。そんなアリシアの表情を見て、フレンは慌ててアリシアの目の前に立って言った。
「知っている、けど、アリシアが思ようなことは絶対にない。アリシアはメリッサとフレデリックの仲を疑っているんだろ?二人には何もない、これは俺が神に誓って言える。宣言する」
「でも、だったらどうして」
「……詳しいことは言えないけど、フレデリックはアリシアのことを思ってあえて言わないようにしてるんだ。何かあって隠し事をしているわけじゃない。俺も含め、それだけはわかってほしい」
真剣な瞳で訴えかけるフレンに、アリシアは戸惑ってしまう。
(嘘はついていないようだけど……)
「フレン様も、詳しいことは教えてくださらないのですか?」
「俺から聞くより、あいつから聞いたほうがいいだろう。俺は未来のあいつだけど、今のアリシアの婚約者はあいつだから。なんかややこしいけどな」
そう言って、フレンはアリシアの手をそっと握った。
フレデリックと話が終わり、自分の部屋に来たアリシアにフレンが話しかける。
「……フレデリック様が信じろというのなら、信じるしかありません」
眉を下げて悲しげに微笑むアリシアを見て、フレンは静かに拳を握りしめた。
「フレン様は、未来からいらっしゃったのですよね?」
「あ?ああ」
「でしたら、メリッサとフレデリック様……つまりフレン様の若い頃に二人が何を話していたかをご存知なんですよね?」
アリシアの問いに、フレンは罰の悪そうな顔をして視線を逸らす。
(やっぱり、二人には何かあるんだわ)
アリシアの胸の中にまた黒いモヤのようなものがどんどん覆いかぶさっていく。そんなアリシアの表情を見て、フレンは慌ててアリシアの目の前に立って言った。
「知っている、けど、アリシアが思ようなことは絶対にない。アリシアはメリッサとフレデリックの仲を疑っているんだろ?二人には何もない、これは俺が神に誓って言える。宣言する」
「でも、だったらどうして」
「……詳しいことは言えないけど、フレデリックはアリシアのことを思ってあえて言わないようにしてるんだ。何かあって隠し事をしているわけじゃない。俺も含め、それだけはわかってほしい」
真剣な瞳で訴えかけるフレンに、アリシアは戸惑ってしまう。
(嘘はついていないようだけど……)
「フレン様も、詳しいことは教えてくださらないのですか?」
「俺から聞くより、あいつから聞いたほうがいいだろう。俺は未来のあいつだけど、今のアリシアの婚約者はあいつだから。なんかややこしいけどな」
そう言って、フレンはアリシアの手をそっと握った。



