「うっ……」
胸の奥に、いきなり強い痛みが走った。
息が詰まり、思わず胸を押さえてその場にうずくまる。
「おい、大丈夫か!?」
「優くん? もしかして……」
二人が急に慌て出す。
これって……もしかして、戻るサイン?
心臓がギュッと締めつけられる。
ドクドクと激しく脈打ち、全身が熱を帯びていく。
く、苦しいっ。
一瞬、心臓が大きく跳ねるように鼓動し、体が沸騰するような感覚に包まれた。
「はっ……ん……」
荒く呼吸を繰り返しながら、必死に自分を落ち着けようとする。
やがて、火照った体が少しずつ静まりはじめ――
二人の視線を感じながら、私の鼓動もようやく平常に戻っていった。
