「好きだよ……ずっとこの日を夢見てた」
愛しい人からの囁きに、とろけてしまいそう。
体中がぽうっと熱くなる。
「私も、お兄ちゃんが好き」
ふと漏れたその言葉に、兄が少し不機嫌そうに眉をひそめた。
「二人きりの時は、咲夜って呼べ」
不貞腐れた顔が可愛くて、思わず笑ってしまう。
「……うん、咲夜。好き」
「いい子だ」
そして私たちは、ゆっくりと唇を重ねた。
静かな時間が流れる。
しばらくして、兄がそっと私から顔を離した。
愛おしげに見つめてきて、ぽつりと呟く。
「変身、しなかったな。よかったな、元通りになって」
そう言いながら、兄が私の髪にやさしく触れる。
艶のある瞳とともに、その手が輪郭をなぞっていく。
「うん……いろいろ心配かけて、ごめんね。ありがとう」
私が微笑むと、兄も嬉しそうに笑った。
「おまえを心配できるのは、俺の特権だろ。
それに――今回の件は、ラッキーだったとも言える」
「どういう意味?」
首をかしげると、兄は悪戯っぽく笑いながら囁いた。
「だって、おまえを手に入れることができたから」
吐息のようなその声と共に、私の首筋に顔をうずめてくる。
「ひゃっ、な、なに……?」
くすぐったさに身をよじると、兄がこちらに顔を向け、そっと囁いた。
「なあ、このまま続きしていい?」
「は、はいっ!?」
驚いて声を上げた私の首筋に、兄が軽くキスを落とす。
「やっ……」
体がビクリと震えた。
「大丈夫、俺に任せとけ」
そのまま兄が体を重ねようとした――そのとき。
