義兄に恋してたら、男になっちゃった!? こじ恋はじめます


 強い力で抱きしめられる。

「わ、ちょ、苦しいってば……」

「ごめんごめん、でも嬉しくて!」

 蘭はそのままぎゅっと抱きしめたあと、ぱっと身を離した。
 そして、照れたように笑いながら頭をかく。

「ま、親がやったことは子どものせいじゃないからさ。
 でも、やっぱり少しは気になるよね」

 そこで言葉を切ると、表情が真面目なものに変わった。

「そんな過去を知っても、唯はまだ咲夜さんのこと、好きなんでしょ?」

 蘭のまっすぐな眼差しが突き刺さる。
 彼女は本気で、私の気持ちを受け止めようとしてくれている。

 そう思うと、胸の奥がじんと熱くなった。