「……っ」
とめどなく溢れる涙。
ふと人の気配を感じて、部屋からは視覚になる位置……カーテンの裏側に身を潜める。
先生だったら、怒られるしかないな……
星の綺麗さに免じて、許してくれないかな。
言い訳を考えながら、右手の甲で涙をそっとぬぐった。
意を決して、窓から中を覗き込むとそこにいた人物。
「明日菜……?」
蓮だった。
「なにしてるの?」
「お前こそ、こんな時間になにしてんの?」
「あたしは……星を見てた」
亡くなった人は星になるというから。
どうしようもなく、会いたくなって。
空には一際輝く星が3つ。
お父さんとお母さんも、空からあたしのことを見ているのだろうか。
「めちゃくちゃ綺麗だな……」
「だよね……っ」
「明日菜?」
