君の明日を照らしたい(仮)

_陽Side_



もうすぐ梅雨かあ、いやだな……


ジメジメとした空気の廊下を歩く。




『宮本マジムカつく』


そんな声が聞こえてきたのは、トイレに向かう途中の階段のそばだった。



…明日菜のこと……?


声の主は、明日菜のクラスで1番目立つ女子とその取り巻きだった。


『男子にモテるからでしょ?』

『いい子ぶっててウザいんだよ』

『あーわかるー』

『この前なんて、あたしが間違えた問題得意げに答えるし』


楽しそうに笑う声。


……そんなことで?

許せない。



先生は頼れない。


それなら、あたしが明日菜を助けなきゃ……