カワイイ偽物彼女

 私がアワアワしていると、私の頭の上が大きな手で撫でられている気がした。

 顔を上げると、私が彼氏宣言をした張本人が、私に向かって優しく微笑んでいた。

「はぁ、嘘だろ…!」

 困惑した声が教室に響く。

 さっきよりも、大きな声で。

「本当だよ。俺の彼女を困らせないでくれる?」

 にっこり、と効果音が出そうなほどの笑顔。

 それを見た男の子は、顔を真っ青にして空き教室を出ていった

「まさか、先に言われちゃうとは。意外と大胆だね。」

「す、すいません…!」

本当に申し訳ない…

いきなり、恋人だといわれて驚いたと思う。

あれ、でも…

「先、というのは…」

私の困惑した声が、空き教室に響く。

「俺の偽の恋人になってよ」