休み明けの月曜日。


4時間目の数学の授業中、私はぼんやりしながら、頬杖をついていた。


……なんだか、不思議な時間だったな…


あの後、私の家の近くまで、ずっと手は握られたままで。


もちろん両親には男の子の家に行くなんてことは言えないから、本当に申し訳ないことに、日向ちゃんの家に行くと嘘をついて出かけた。


あの日はお父さんも家にいたし、家の近くまで送ってくれた綿谷くんと万が一出くわしたら、とにかく面倒なことになっちゃう。


だから、なんとか綿谷くんを説得した上で、家に着く前に手を離してもらって……


あの日はずっとドキドキしっぱなしな日だった。


あの日だけじゃない。


あれから、なぜかぼんやりしては綿谷くんのことを思い出してしまう。