真っ赤な顔であわあわする華子を見て、思わず口元がゆるむ。


「…顔真っ赤。俺のこと、少しは意識した?」


「ち、ちがっ、これはその、夕日のせいで!」


「まだ夕日昇ってないけど?」


華子にそう返すと、さらに顔を赤くして視線をそらした。


「と、とにかく違くて!」


声まで上ずっているのが可愛くて、俺はつい笑ってしまう。


「ははっ。分かりやすいな」


「わ、分かりやすくなんかありません!」


必死に否定するその様子が、逆に意識してる証拠みたいで――。


……やっぱり、こいつの反応は反則だ。